サイトマップ
外国での知的財産権についてのQ&A
質問 ・・・ 日本で特許権を有していれば、外国でも自動的にその権利を主張できますか?
回答  いいえ。日本で特許権を有していても、外国では各国別に、それぞれ権利を取る必要があります。これを専門用語で属地主義といいます。
 従って、外国で特許商品を製造・販売したい場合には、その外国で別途特許権を取得して、自社の製品を保護する必要があります。
 なお、外国の会社が外国からその商品を日本へ輸出する場合、日本でその販売を差し止めさせるためには、その外国で権利を取得しておかなくても大丈夫です。
質問 ・・・ しかし仮に外国で権利を取得しても、例えば中国のように海賊版や模倣品から自社製品を十分保護できますか?
回答  これまで中国などの発展途上国では知的財産権が必ずしも十分守られていた分けではありませんが、ここ数年米国や日本、ヨーロッパなどが強く知的財産権の体制の強化を中国などに働きかけ、かなり改善されつつあります。
 中国やインドは近年自国の技術開発力が高まって来た以上、知的財産権を重視する政策に舵を切らざるを得ません。でないと自国の技術が守れないからです。
 例えばケンウッドのトランシーバについて最近中国の高等裁判所はケンウッドの権利を認め、侵害した中国企業に約6600万円の損害賠償を認める判決を出しました。
質問 ・・・ それでは外国で権利をとるための手続は?
回答  権利が欲しい国毎に外国出願する必要があります。
 大きく分けて2つのルートがあります。パリ条約ルートかPCT(国際出願)ルートです。詳しくは以下のとおりです。

 A.パリ条約ルートでは、日本に出願を行ってから1年以内に直接外国語で外国出願を行うことによって、1年前に出願された日本出願の出願日をその外国出願の出願日であるかのごとく扱ってもらえます(優先権制度)。従いまして、原則として1年間は外国出願すべきかどうか検討する時間があるといえます。
 B.PCTルートでは、まず、国際出願という出願を日本の特許庁へ行います。その後30ヶ月以内に、それぞれの外国へ外国語で移行手続を行います。あるいは、通常の日本出願をしたのち、上記パリ条約の優先権を主張して、日本特許庁に国際出願を行い、その後それぞれの外国へ移行手続を行うこともよく行われております。いずれにしても原則として、前者は国際出願日、後者は日本出願日を基準に、外国で審査が行われます。

 いずれのルートが望ましいかは、権利を取得したい国の数、国の種類(各国の制度は異なります)、出願の緊急性などで異なります。
質問 ・・・ それでは日本出願に基づいて外国出願をしたい場合、何時までに依頼すればよいですか?
回答  その特許出願内容の量によりますが、多い場合は日本出願の日から9ヶ月内に、少ない場合は11ヶ月内が望ましいです。内容のチェックの他、その国の言語に翻訳するための時間が掛かるからです。
 但し、米国など、とりあえず日本語で自国へ出願することを認め、その後数ヶ月以内に英語などを提出させる国のみを希望される場合は、日本出願の日から12ヶ月ぎりぎりでも間に合うことがあります。
 もちろん、PCT出願の場合は、翻訳の必要性が無いので、10ヶ月から11ヶ月内が望ましいです。
 なお、優先権をつかわず、いきなり外国出願する場合は、特に期限は無く、出来るだけ早く出願することが望ましいことはいうまでもありません。
 また商標や意匠についての期限は特許より短いので注意が必要です。
質問 ・・・ ところで、気になる費用はどれくらいかかりますか?
回答  外国出願の場合、国内出願と比較して、その外国の言語に明細書や中間手続書類等を翻訳する必要がありますので、翻訳代が発生し、また、その外国の外国特許事務所を通じて外国特許庁とやりとりすることになっていますので(多くは制度上)、その外国の代理人自身の費用も余分に掛かります。従いまして、国内出願の費用に比べて高くなることは否定できません。 
 当所では見積もりをさせて頂いておりますので事前におおよその見当が付きます。
質問 ・・・ 新大阪国際特許事務所ではどのような国に出願した実績がありますか?
回答  米国、カナダ、メキシコ、ヨーロッパ(ドイツ、フランス、英国、イタリア、スイス、フィンランド、ノルウェイ、スウェーデン等)、中国、韓国、台湾、インド、タイ、マレーシア、ベトナム、シンガポール、インドネシア、オーストラリアなど、色々な外国へ、多数の出願の実績があります。 
 安心してご相談下さい。
上記情報は参考情報ですので、最新の情報は特許庁などでお確かめ願います。
Copyright©2007 All Rights Reserved